古本屋ブームなのか

以前に「古本屋ツアー」を名乗る人が店にやってきたことがありました。ネットで調べると全国あちこちの古本屋、古書店を訪ね歩いては自身のホームページで紹介しているのです。その上に本まで出しており、これが結構売れている様子です。ちょっと高いので購入はしていませんが、ホームページではよく読んでいます。

紹介されている近くのお店をいくつか見に行ったのですが、確かに今までにない新しいタイプの古本屋が存在していました。ネットで調べるとそんなお店がいくつも出てくるのです。あまり遠くまでは行けませんが、面白くて今は色々なお店を見に行っています。全体的に若い人がやっている店が多く、昔の古本屋という感じではなく店内もそれなりにおしゃれな雰囲気が漂っています。カフェやギャラリーを併設していたり、可愛い雑貨を置いていたり、流されている音楽もセンスの良いものがかかっています。知り合いにも教えてもらってあちこち訪問していますが、面白い店があって楽しめます。

店に来るお客さんの中にも自分でブックカフェをやりたいとかお店を持ちたいという人がいますし、最近できた古本屋も違う店で働いていた人が独立したケースだったり(これが結構多いです)、書店で働いていて古本屋になったりと皆さん頑張って夢を実現しています。確かに昔から古本屋の店主と言うのはのんびりと好きな本など読みながら商売しているイメージがあって、年取って仕事を辞めたらそんな生活もいいなと思ってしまいます。

でも見るからに皆さん若くて、別に本屋の二代目という訳でもないのに古本屋なんです。これを見ていると今の社会が閉塞感に満ちている状況がそのまま伝わってくるようです。別にドロップアウトする訳でもなく自分の好きなやり方で社会とかかわって、大きな夢を見ることなく自分の生活を楽しんで生きていくことを選んでいるんでしょうか。そしてそれが古本屋なのですね。ちょっと変わった品揃えの店が多いので私も興味があり、あちこち見て歩いています。