変わらないこと

  本が売れないと言う知りあいからの電話があり、もともと本が売れない店を継続している自分としては何とも返事が難しい。少し前までは店売りが無い分をネットでカバーしているということだったが、本そのものが売れないので今では骨董屋のようなことをしていると言う。それでも生活のためには何とかしなくてはならないのでそのような仕入れになっていくことになると言う。知り合いとの会話から分析をしていくと、年配の人はあまり細かい字は読むのがつかれると言うし、買うより借りて読むしかないほど生活は厳しいということがある。おまけに押し入れなどに昔買った本が処分に困って詰め込まれているようだ。若い人も本を読む習慣が無く、生活防衛であまりものを買わないで貯蓄に回しているという。これでは先細りも当然で本はますます生活の中から遠ざかっていく。もう必要とされないのだろうかと思いながらそれでも変わらなく店のシャッターを開けているが、少し困ったことがある。読む本はいっぱいあるのだが、読んでみたいと思いながらつい買ってしまう。帰って見るとその本を持っている事が多いのだ。記憶の中から消えているので同じ本が増えてしまう。自分の好みはあまり変わらないので同じような本が増えてしまうのは仕方ないとしても全く同じ本を並べてみても意味は無い。本を整理するために当初はパソコンに目録を打ち込んでいたこともあった。それを見ると別の分類で同じ本が入っていてがっかりする。これを繰り返していくのだろうか。