年末恒例の

 今年も年末が近付いて来て、さて正月の休みをいつにしようかと思っている。店の定休日に合わせて新年は4日から営業したいと考えているが、 年末はどうしようか。今年の大晦日は31日になるので30日くらいだろうか。いずれにしても暇なので大した影響はない。ただ年末には棚卸しをしないといけないのでその時間は取らなくてはいけない。暇なのなら今からやっても大丈夫か。年末になると何となく気忙しいという雰囲気になって来る。本はみんな12月に新年号の配送まで終わってしまうので、12月の特集はもうかなり前からできていることになるのだろうか。いくつかの誌面で恒例の今年売れた本、今年のお薦めの本などが掲載されていた。当然知らない本がいっぱいあって、こんなに出ていたのかと思う。掲載される媒体や選者によってずいぶん違うのは仕方ないとしても、自分の読んだ本はほとんど載っていない。もう限界があるのですべて情報をつかむのは無理、でも本はどんどん出されているものだと驚いてしまう。本が売れないという声を聞くと、これらはどこへ行ってしまうのだろうと考えてしまう。裁断されてしまうのならもったいない。売れない本を買ってきては棚に入れているが、とにかくまず読まなくてはならない。

 すでに長い年月を経て未だにきちんとした決着を見ないまま狭山事件は続いている。何冊も出されている本を棚に並べているが、又一冊そこに加えることになった。冤罪事件として石川一雄さんは裁判を闘い、すでに半世紀を過ぎようとしている。裁判支援の集会は毎年のように開かれて石川さん本人も出席している。周辺の関係者も何人か亡くなっており、最終推理とタイトルに掲げても当然真犯人はこの人と書く訳にもいかない。が、事件の内容も経過も含めて繰り返して丁寧に分析されている内容は興味深いものがある。ここまで書かれていると当時の様子が詳しく知りたくなるが、食い違う証言も今ではすでにほとんどのことが思い出せなくなっていると思われる。年齢も重ね、社会的な制裁も受けて、そろそろ決着を見せても良いのだはないだろうか。「最終推理狭山事件・浮かびあがる真犯人」甲斐仁志(明石書店)