詩集を読む

 懐かしい昔の古い音楽テープを聞く日々が続いている。それにしても何でこんなに多くのカセットテープがあるのだろうか。一生懸命に録音した曲がいつまでも流れている。敢えて我慢して途中で止めることはしない。これに耐えることも修行と考え、何が楽しかったのだろうかと探ってみる。すでに半分近くは年末にごみとして出してしまった。無くて残念という気持ちにもならないからすでに当時とは違っているのだろう。当初の目的からすればこれらを聞いている事が楽しい筈なのだ。これを聞きながら何をするつもりだったのだろうか。

 詩の本が多いので興味を持つ人が来てくれればと思っているが、お薦めの本はどれですかと聞かれると困ってしまう。何度か推薦した本はあるのだが、どうも気に入らないケースが多いようだ。詩は自分の気に入ったものを読む方が良いと思う。どうもお薦めしたものは正に自分のお気に入りなので、他の人には合わないようなのだ。そんな訳で、最近は推薦というのは自重している。最近は何でも読んでいる。とにかくこんなに本があるのだからいくら読んでも読み終えることはない。まして新しく買っているのだから全部読み終えることはないだろう。音楽テープと同じで老後の楽しみだと思っていたのだが。

 音楽をBGMにして詩集を読む。元々短詩が好きなのだが、この詩集も短詩の連続だった。あまり難解な言葉もなく素直に読んでいけるのが心地良い。詩の場合は読んで良いなと思う感覚があればまずそれで良い。それから時間を置いて考えさせる内容があればさらに良い。次にもう少し他の作品も読んでみたいと思えればそれで良い。そんな詩集だった。「青をめざして」杉山平一(編集工房ノア)