ゆっくりとのんびりと

 毎週あちこちと出歩いているのだが、ローカル線に乗っていこうと決めたら、タイミングが悪く、ちょうど電車が来ない時間帯に出くわしてしまった。そもそも一時間に一本しか来ないのに、その時間はゼロ、要するに二時間に一本ということになる。改札を抜けてしまったし、戻って回り道をしても時間がかかるし、あきらめてじっと時間が過ぎるのを待った。ちょうど鞄の中に本を入れていたのでそれを読むことにして、それでも長い時間を過ごしたものだと感じた。

 二時間をかけてたどり着いた古本屋は開いていたのでよかった。これで閉まっていたら疲れを覚えて少しイライラするかもしれないが、おかげでじっくりと本棚を見ることができた。その間、誰もお客さんが来なかったので結構いい勝負をしている店のようだ。通路は狭くもないが本はあらゆるところに溢れている。おまけに崩れて床に散らばっているではないか。歩くために靴でずらしてしまった。申し訳ない。じっくりと見て何冊かの本を買った。また時間をかけて戻らなくてはいけないので、駅に着いたら持参した袋に入れ替えてしっかりと縛りなおしたが重い。

 今日は出がけに市内の農産物直売所でフリーマーケットに出かけた。知り合いの人が店を出しているので様子を見に行ったのだが、店の数は少なく何となく寂しい感じだった。知り合いはテーブルに本を並べて売っていたのでここでも何冊か買っている。それらを抱えながら、帰りには昔住んでいた町に向かう。昔の仲間たちがやっているNPO団体の会計監査を引き受けているので仕方ない。もうすぐ定期総会なので休みの日にやるしかないのだ。駅でコインロッカーに本の袋を入れようとしたらロッカーの幅が狭く入らない。色々角度を調整してみたが無理なようなので諦め、それを抱えて歩いて行った。

 通勤電車に乗らなくなったので、ラッシュ時間帯は避けたい。なるべく早めに切り上げてとにかく帰ってきたが、のんびりとした休みもけっこう疲れるものだと思う。そんな風に思っていたらもう今日が終わってしまったよ。