やっと読み終えた

 やっと読み終えた。あまり本を読むのが早い方ではないが、こんなに時間がかかってしまったのは珍しいことだ。合間に別の本も読んでいるので仕方ないことかも知れない。後書にも書かれているように分かりやすく書かれているので読みやすい。これが初めての本だという。調べると村上春樹作品について書かれた本と白川靜氏の漢字の本が出ていた。記者の文芸コラムを何でこんなに面白く読めたのだろう。優しい文章だがじっくりと読まないと意味を飛ばしてしまうので丁寧に読んでいたからだろうか。紹介されている作品や作家も興味のある人が多く、取り上げ方もしっかりとして、読んでいて無駄な部分がなく勉強になった。二年間で色々な作家を取り上げているので、その時代と文学界の様子が分かる。この人の文学作品を読んでみたいと思った。「文学者追跡」小山鉄郎(文芸春秋)

 古本と山を持つ権利を交換するという「たもかく」を作った人の半生記である。ここに書かれているのは若い頃の生活が描かれている。「ポンプ小屋の月光仮面」吉津耕一(長崎出版)

 やはり古本屋をずっとやりながら本を何冊も出している有名な人である。その経験を生かして集めた様々な人の日記を紹介している。日記や書簡類が後年になって高く評価されることがある。その人物像がわかり人となりも含めて作品の価値が上がるということなのだろうか。「自己中心の文学」青木正美(博文館新社)

 最近はこんな風な感じの本を読んでいる。どれも知り合いに紹介されたり、興味をもっているものである。無理に読まなくても眠れない訳でもなく生活に支障が出るという訳でもないが、本を読むことを意識している。ものすごい読書家でも個人で読める本の数より作られる本の数の方が圧倒的に多いのだからゆっくりと読んでいけば良いだろう。