団塊なのか

 あまり実感がないのだがこの本の巻末に年表がついていて団塊の世代が1946年から1950年と書かれていた。自分は団塊の世代とはずれていて学生運動も経験していないので同じ世代とは思っていなかったので少し戸惑ってしまった。このずれている感覚的なことから団塊という言葉にあまり良いイメージを持っていなかったので改めてそうだったのかと納得せざるを得ない想いを持っている。年代的には既に会社を辞めており年金生活をしている筈だが妙に元気で未だに社会に存在感を示すように動き回っている。戦後の経済的な復興を社会の中心で担ってきたという自負もあるのだろうか。政府がもう少し高齢者に頑張って貰いたいと言うからか逆に発言力も強くなっているような気がする。これが何となく自分はこの世代ではないと自分の思いとは違っているような気がしている。著者は1947年生まれなので丁度団塊の世代の中心にいて親の思いや子の世代のことまで面白く書かれている。「まえがき」に書かれているようにこの世代は存在そのものがいつもに社会問題だった。そしてもしかしたらまだそれが続いているのかも知れない。「団塊ひとりぼっち」山口文憲(文藝春秋)