分厚い文庫本

 買っておいた文庫本二冊組みの鶴見俊輔全漫画論を読んでいる。それにしてもすごく厚い本である。それも二冊がずっしりと厚く高い。1960年後半から1970年にかけて書かれた漫画評論は読んでいた筈なので再度読み直しているような感じだ。大学生が漫画を読むと騒がれていた時代に書かれたこれらの評論は真面目に書かれていた。それもかなりの分量になるものだと感心する。どこまで理解していたのかわからないが追っていたような気がする。鶴見氏はその後も漫画評論を書き続け最近の作品についても論じていたのにも驚く。今日のラジオ番組に出演した漫画家が最近の漫画はファンタジーになってついていけないと言っていた。アニメやゲーム化してキャラクター中心の漫画がほとんどであるがそれらも含めて誠実に評論しているのも凄いなと思う。「鶴見俊輔全漫画論1・2」(ちくま学芸文庫)