病院読書

 最近不定期ではあるが病院に行く回数が多くなっている。近くの総合病院に行くことが多いのだが、混んでいるので受付時間のぎりぎりに入るようにしている。信じられないことに、受付開始が8時15分からで診察開始が9時からなのに、朝6時ころには患者さんが並び始める。受付開始から順次それぞれの診察室の前に移動してそこでまたひたすら待っていることになる。大体ほとんどの患者さんは高齢者なので、車で家族に送られてきて病院に置いていかれるような感じになるのだ。その上、毎週のように来ている人達が多いようで、知り合いでおしゃべりしながら待っているのだ。

 受付時間の締め切りが決まっているので、いつもはその時間に間に合うように行って最後の方で診てもらう。こうすれば待ち時間が少なくて診てもらえる。だが店の開店もあるので、最近は中途半端な時間を見計らって受付を済ませるのだがやはり待ち時間は長い。2時間位はかかるのが普通なので、新聞を買って、雑誌を買って、読み終えてから持参した本を読み始めるのだ。集中して読めば一冊は読み終える。読むのに夢中になっていても診察の時になれば看護師さんが呼びに来てくれるので安心して読める。問題は読み終えてしまって手持無沙汰になってしまう時だ。

 今日は適当に本棚から抜き出した本を持って行って本を読み終えてしまった。詩の評論だったが買ったがなかなか読めなかったので、時間をかけて読める機会にはちょうどいい本だった。詩作品の引用が多かったので早く読もうと思ったら読み終えるが、折角なのでじっくりと読み終えた。詩集はけっこう読んでいるが実作はもうやめてもいいかなと思っている。詩の世界も古典的なものから最近はますます広がりを見せている。読むのも大変なので最近はこんな詩集評や評論を読むようになっている。こうして集中して読めるのは有難いことだ。当然のように診察時間はすぐ終わるので読後の始末もスムーズだ。「詩の現在を読む」山田兼士(澪標)