ふるさと文化舎

先日来店されたお客さんからいらなくなった本が家の中にいっぱいあるのだがどうしたらいいのか相談したいと言われた。取り敢えずどんな本がどれだけあるのか見せて貰う事にして家に行った所家一軒が事務所でありそこに多くの本が積み上げられていた。聞くとそこは今は使っていない事務所で以前はそこで作業をしたりしていたようだった。ほとんど整理されていない状態だったので少し整理を手伝う事にして別の日に出かけてお客さんと二人で本の片づけを始めた。ほぼ半日をかけて何とか一部屋が片付いて何となく居場所が出来たような感じになった。それまでは足の踏み場所も無い状態だったのだから結構片付いたと思う。そして片付けた一部屋分を取り敢えず古本屋さんに売ってもらってその後に又別の部屋を整理したらどうかと提案した。以前は地元のNPO団体の事務所として活動していたと言う事で貴重な資料となる本が結構あるのだがまだ捨てられないものもあると言う事なので少しずつ別の場所に運んで残しておきたいという。片付けながら見つけた一冊の本を買ってきたがそれは店にある本の言わば初版のようなものであった。地元や近隣の様々な人が原稿を書きまとめたものである。この地域には有名な人物も多くそれぞれが有数の書き手である。また地元の出版社から本を出していたりするのである。皆さん立派な業績を残している人物である。中に出てくる出版物を調べてみたが当然のように今は入手できない本がほとんどであった。もしかしたらそのまま捨てられてしまったかも知れない事を思うと何とか残して見られるようにしたいものだと改めて思う。「比企丘陵・風土と文化」(同刊行会)