誰が誰に言っている

いつものように郷土の本を探していたら以前は見つからなかった地元の詩人の本が出てきた。不思議なもので何冊も出て来たので取り敢えず二冊を買ってみた。一冊は何と遺作集でこの詩人の活動内容がかなり詳しくわかってきた。著作の一覧を見ると何冊もの本を出している事もわかった。今となってはこれらのうち何冊が入手可能なのだろうか。以前に買っていた詩集と合わせて未だ三冊しか持っていないのだから貴重な本となる。今回買った二冊の本に置き忘れたであろう挟み込みの文書が入っていた。遺作集には謹呈のしおりと著者からの年賀状が入っていた。遺作集であることから本人からの献呈本ではないだろう。詩集には母親宛ての私信が入っていた。果たして誰の手元から古本屋に渡ったものなのかは分からないが悲しい内容であった。古本には未だこうした不思議な事が起こる事がある。「金子恵美子遺作集」「褐色の長い道」