もう一度ミニコミ誌

最近はネットで全国の色々なミニコミ誌を見ては欲しくなったら注文したりしている。本当に便利な時代になったと思う。今までは実際に手に取ってみて買ったいたので大きな書店の地方出版の棚を見たりしていたのだがネットで写真を見られるので結構実際のイメージが掴める。それにしても同人誌やミニコミ誌はいくらでも全国に星の数ほど見るかるものだ。大体長続きしないので何号か出されるとまた別の名前になるか別のメンバーになって出されるような傾向にある。よく三号雑誌という言葉があるように当初の発行号に熱気が集中しているのでその辺が一番面白いのだ。

自分も若い頃にはいくつかの同人誌に名前を連ねたことがあった。結構引っ越しもしているのでそれぞれの場所で関わったものもある。今でも出されているのかどうか調べてもほとんどは出されていないことが多い。断捨離という言葉が流行った時から少しずつ整理して自分の持っていたミニコミや同人誌もほとんどは今手元には残っていない。

先日そんな一人の出していたミニコミ誌をまとめたものが送られてきた。発行者は奥さんである。全く知らなかった若い頃の作品を集めたものが最初に届いてから私が送って貰っていた頃の作品をまとめたものが次に届いた。1960年代から昨年までの作品がまとめられてある。何とも懐かしい思いになった。初めて知り合った頃はお互いに20代である。読むと一時期は県内で近くに住んでいたことがあったようだが全く知らなかった。先日亡くなったことを別のミニコミ誌で知った。そしてそのミニコミ紙はその時点で購読を断ったばかりだった。皆さんすでにい高齢になり発行も大変な作業だろうと思われる。それでも続けられているのは凄いと思うが送って貰うのも読むのも大変だと思うようになった。しかし昔自分の若い頃に作っていたものと今若い人から送って貰うものとは内容が違うが発行する意欲は同じものだろう。

以前に戦時中に発行されていたというミニコミ誌について書かれた本を興味を持って読んだ。そして先日書店でその発行者について書かれた本を見かけたので買ってしまった。著者はすでに亡くなっておりその意思をついで周辺の人たちの手でまとめられた本である。戦時中の若い人たちの熱気が伝わってくるような本であった。「幻のスタジオ通信へ」伊藤俊也(れんが書房新社)、「キネマ・新聞・カフェー」中村勝・井上史(ヘウレーカ)