うたう本

最近は新型コロナウイルスの流行で怖くなってしまってなかなか出かけられなくなっている。加えて古本市などに行ってもあまり欲しいと思う本が無くて少し億劫になっていることもある。先日は久しぶりに出かけたのだが電車一つで行ける範囲で済ませてしまった。それも古本屋ではほとんど買いたいと思う本が無く何とか三冊を買ってきたらそのうち一冊は何とダブり本であった。それも以前よりも高い金額で買っていたのでがっかりしてしまった。逆に久しぶりの大型書店に寄ったので何か新刊の本も買って帰ろうと思ったのだがこれもあまりこれはと思う本が無く雑誌などを買ってしまった。帰りの電車内ではこれらは読んでしまって家に着くと前から持ち帰った本を出して読むことになってしまった。

最近は朝寒くて早めに目が覚めるので読書タイムにしている。店にある本の中から何冊かを持ち帰って家に置いてある。加えてつい新刊本も衝動買いすることもある。最近買った本のなかで今読んでいるのは友部正人氏の新刊本である。昔はレコードやCDを良く聞いていたのだが今は全く聞くこともなくなってしまった。この本は友部氏が今まで出した本の中から本人が選んだものをまとめた本である。中には読んだものもあるはずだが新しいとやはり新鮮で朝の読書時間で少しずつ読んでいる。不思議なもので歌を聞いているような気分で読み進むことができる。そんな文章なのと曲を聴いていた時のことを覚えていてまるで歌を聞いているような気がするのだ。何だか懐かしいような気もするし読んでいて心地良い。「歌を探して」友部正人(ちくま文庫)