詩誌「街角」があった頃

知り合いのブログで「現代詩ラ・メール」についての本が出ることを知ってネットで予約した。こんな本が出るのだなと思い懐かしい思いだった。読んでみると当時の編集者が書いた本だった。この人は全く知らないひとだったが創刊時に一年間ほど購読した記憶がある。しかし明らかに女性をターゲットにした雑誌でありその後は読むことも無くなった。内容からは当時の様子がよくわかりここには懐かしい名前が出てきた。今もあるだろう池袋西武のコミュニテイカレッジの詩の講座に通ったことがある。講師は吉原幸子氏で「ラ・メール」を創刊した詩人である。当時会社の組合活動で文学サークルに入って詩を書き始めていたのだ。そこでプロの詩人の講座を受講してみようと思ったのだ。だが日程と時間が合わなくて全く知らない吉原氏の講座に参加してみたという訳である。想像した以上にほとんど女性でそれでも男が数人いた。一期目が終わりもう一期続けたがこれも想像したようにリピーターがほとんどだった。それでも教室の内容やその後に喫茶店での話し合いも面白くて何度か参加していた。吉原氏が関わるイベントなどにも参加して知り合いも出来た。そんな中で生徒たちで同人誌を出すことになり「街角」という冊子を出した。そこには三冊目までは詩らしきものを出し記憶がある。その中に多く出てくるメンバーたちが今回の本にも登場しているという事なのだ。おそらく吉原氏を取り巻く女性陣の多くは同人誌から「ラ・メール」へと進んでいったのだろう。残念ながら中に書かれているように吉原氏は病気になり「ラ・メール」も廃刊になってしまった。知り合いになった何人かの人からは詩集を送って貰ったことなどもあって懐かしく思い出した。