2016年

7月

27日

待つだけ

 店にはコミック関係の本は出していないのだが、結構買って読んでいるし在庫もある。古い雑誌や単行本、珍しい同人誌、漫画評論の類まで揃っている。若い頃には漫画研究会に入って自分でも描いていたからなかなか読むのがやめられないのだ。溜まる本の中にはこの手のものが多いので時々中野ブロードウエイに送っている。それでもまだまだ段ボールが増えているような気がする。最近の本で気になっているのは以前にも紹介した神村篤氏だが、もう一人読み続けている作家として一ノ関圭氏がいる。デビュー当時から読んでいるが寡作なのでなかなか新作を読むことが出来ない。絵も上手いし、物語も丁寧で時代考証もしっかりしているのでまだまだ読みたいと思っているが、作品数が少ないのが残念だ。でも白土三平氏もそうだがしっかりとしたストーリーをつくるのには時間がかかるし、高齢化していくのは避けられないし、と言うことで時間との競争になる。これは読む側でも同様のことがある。それはそこまでのことだからと待つしかないのか。「鼻紙写楽」一ノ関圭(小学館)

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2016年

7月

16日

心地良い疲労感

 少し前に体調がおかしくなり苦労した感じがあったので、今はボランティアに精を出している。昨年から仕事をやめたので身体を動かさないようになって不健康だなと思っていた。今更仕事をする気はないので、午前中はボランティアとして建築中の古民家の草取りをしている。けっこう広い庭があるので取っても取ってもきりがない。草刈りや樹木の伐採、片付けなどで、1,2時間程度動いているだけで汗びっしょりになり、下手をすると熱中症になりかねない。これがいい。何も考えずに身体を動かしているといい。自分がやらなくてはならない仕事ではないので適当に切り上げて午後は店番をしているのだが、おかげで体調が良くなった。以前は仕事でかなり疲れ切っていたが、何もしなくなるとそれはそれでやっぱり身体には良くないものだ。出来れば病気で入院などしないで、人に迷惑をかけずにぽっくりと終わりたいと思っている。できるだけ単純に余計なことは考えずに身体を動かしていればいい。テレビや新聞などを見ていると余計な情報ばかり流れてくるのであまり頭の中には入れないようにしている。あと半年位は暑いだろうし、そのあとは少しずつ寒くなってくるだろう。そうしたらまた暖かくなってくる。それまでは頑張りたいものだ。

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2016年

7月

02日

介護の現実

 テレビなどで見聞きする介護生活の現場は大変な状況で、介護疲れから殺人事件に発展するケースも起こっている。これから何年も続くだろう高齢者が人口比で増えていく時代を考えると、社会全体で取り組まなくてはいけない課題であると思う。さまざまなケースが出てくるだろうと思われるが自分に介護するということが出来るだろうかと考えてしまう。身近な例で言えば、家族が入院したり、自宅で療養したりということはあったが、短期間でもかなりストレスを感じてしまった。実は将来的なことを視野に入れてホームヘルパーの資格を取得しているのだが、それでも実務は色々な状況が起こり、戸惑ったりイライラすることがあると身内だからつい相手を怒ってしまうことが多くなる。

 この本は、定年後に両親の介護を始めてからの日記のような本である。元編集者と言うことからか難しい内容はなく読みやすい上に母親を看取った経過や葬式の費用なども含めて赤裸々に描かれている。自分自身の生活も飾ることなく淡々と描きだし、これからの様子も何となく理解できるような気がする。71歳で100歳の父親の面倒をみることが日々の生活であるということが今の現実なんだと実感する。「介護はつらいよ」大島一洋(小学館)

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