2016年

8月

20日

変わらないこと

  本が売れないと言う知りあいからの電話があり、もともと本が売れない店を継続している自分としては何とも返事が難しい。少し前までは店売りが無い分をネットでカバーしているということだったが、本そのものが売れないので今では骨董屋のようなことをしていると言う。それでも生活のためには何とかしなくてはならないのでそのような仕入れになっていくことになると言う。知り合いとの会話から分析をしていくと、年配の人はあまり細かい字は読むのがつかれると言うし、買うより借りて読むしかないほど生活は厳しいということがある。おまけに押し入れなどに昔買った本が処分に困って詰め込まれているようだ。若い人も本を読む習慣が無く、生活防衛であまりものを買わないで貯蓄に回しているという。これでは先細りも当然で本はますます生活の中から遠ざかっていく。もう必要とされないのだろうかと思いながらそれでも変わらなく店のシャッターを開けているが、少し困ったことがある。読む本はいっぱいあるのだが、読んでみたいと思いながらつい買ってしまう。帰って見るとその本を持っている事が多いのだ。記憶の中から消えているので同じ本が増えてしまう。自分の好みはあまり変わらないので同じような本が増えてしまうのは仕方ないとしても全く同じ本を並べてみても意味は無い。本を整理するために当初はパソコンに目録を打ち込んでいたこともあった。それを見ると別の分類で同じ本が入っていてがっかりする。これを繰り返していくのだろうか。

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2016年

8月

11日

受賞作品を読む

 前回に続いて芥川賞受賞作品を読んだ。前回と言うのは又吉直樹氏の「火花」という作品が受賞した時で、ある種の話題になっていたからである。毎回読んでいる訳ではなく何となく気になる感じがあるからだ。この何となく気になると言うのが自分にとっては大切な部分なので感覚のようなものである。単行本になると高くなるし、本屋で山積みされているのを見ると買うのが嫌になってしまうので、雑誌で読むのが常である。

 作品は絶賛する訳ではないが面白かった。社会の中で普通の人間として上手く生きられない人達は多く存在する。現代社会の中では色々なケースがあるのだろうが、作中に出てくる人は新鮮だった。それをこんなに自然に描き出して見せると言うことに感心してしまった。現代的な作品として同じような読後感を持ったことがある作品に、川上弘美氏の「蛇を踏む」や桜木紫乃氏の「ホテルローヤル」がある。どれも読んでいて不思議な感じがする作品で、まるで女性漫画家の作品を読んでいるような気がした。今回作者の創作過程を語る文章があったが、最初の作り方はまさに漫画製作のようで、こんな風に書いているのかと思った。最初に買おうかどうかと偶然にもコンビニでパラパラと読んでみた時には、ありふれた会話部分が多くて迷ってしまったが、今は別の作品も読んでみようという気になっている。「コンビニ人間」村田沙耶香(文藝春秋)

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2016年

8月

06日

泣きっ面に蜂

暑いこともあり体調が悪いとこぼしていたら何とハチに刺されてしまった。家が雑木林の中にあるような場所なので仕方ないこともあるのだがやけに蜂が多いなと思っていた。家の周りを掃除していたら目の前に蜂がいたのでつい持っていた蜂起で叩いてしまったのだ。その瞬間後ろから首筋を刺されてしまった。あわてて逃げたのだがむきになって蜂スプレーをかけたら今度は集団で襲ってきた。落ち着いてはいたが病院へ行き注射をしてもらった。そうしたらその注射で今度は気分が悪くなってしまい結局昼まで病院のベッドで休んでいた。おかげでまた数日間ふらふらしていた。私が叩いた場所には蜂の巣が造られていたので駆除を依頼したが、二日間待たされてしまった。今は蜂を見るたびにその場でしばらくは様子を見ながら近寄らないようにしている。が、今度は部屋の前に巣を発見、お金もかかることから様子を見ている状態である。草取りに行っている古民家にはスズメバチの巣があり、取ってもらったばかりでまだぶんぶん飛んでいる。すっかり蜂恐怖症になってしまっている。

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